随感随筆

日々感じたことを

教師必読!!!(メダカの学校)

武蔵国のとある小川にメダカの学校がありました。僕は、そこのメダカを研究している生物学者です。


「黒メダカ」は絶滅が心配されている日本固有の在来種。同じ教室には20匹のメダカがいます。教室の殆どがヒメダカで構成されています。でも、何匹か楊貴妃メダカと白メダカがいます。その教室には、在来種の黒メダカは1匹しかいません。


楊貴妃メダカの級友はとてもふくよかな体つきをしていて授業中よく寝ています。


白メダカは、発言権があってよく喋りますが、授業中はぼーっとしてることが多いです。


その日の授業では、魚の食文化の違いとそこから生まれる偏見についての文章を扱った授業が展開されていました。 (岡 真理・著 開かれた文化)


先生は、例えとして納豆を持ち出しました。

「納豆は日本独特の食文化ですよね。だから、外国人からしたら腐った豆と認識される………。」先生はそうおっしゃいました。


ヒメダカたちは熱心に先生の話を聞いていました。一方で楊貴妃メダカは、普段のように寝ていました。白メダカは、ぼーっとしていました。


一方で黒メダカは、先生の披露するこの類の話が好きではない様子でした。


次に瞬間!黒メダカは学習帳に何やら書き始めました。


学習帳を覗いてみると、黒メダカの学習帳はとても見やすく工夫がされていました。

板書を写す欄と予習欄に加え、メモ欄と書かれた余白があり、線で区分されていました。


メモ欄には「先生はよく例え話をするが間違っている事が多い。」と書いてありました。そしてこのように付け加えられていました。


「そもそも納豆の起源は支那雲南省と言われていて、そこからインドネシア・ジャワや、ヒマラヤなどに納豆を食べる文化が伝わり、同じように日本にも伝来した」


僕は、今まで黒メダカという種のメダカは授業には積極的ではないと思っていました。なぜなら、板書を写したり、写さなかったりしていたからです。


今日の観察で、黒メダカは先生の展開する授業が好きではないということがわかったのでした。今日観察でわかった この黒メダカの気質は後々、黒メダカの習性を解き明かす上で大きな役割を果たすことになるのです。


--------------今日のレポート--------------

人にものを教える人間は、知識をひけらかす前に、自分が現実だと思っていることが正しいか確認する必要があるということを黒メダカに学んだ。

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